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  • ヘアカラー専門店の経営者に見る成功と失敗

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    ヘアカラー専門店の経営者には3種類あります。

     1.投資家(異業種、同業)
     2.経営者(元美容師)
     3.スタイリスト兼経営者(サロンワークしている)

     

    もしあなたが投資家としてヘアカラー専門店を出店するのであれば、数字の管理だけでいいので、
    代行会社に業務を委託し、お金の管理と次の投資先を探すのがあなたの(投資家)仕事となります。

     

    高利回りを考えて資産を増やすために投資しますので判断基準が明確ですし撤退も躊躇できます。

    もし撤退したとしても失敗と考えず、「投資した金額を回収できなかった」という損切などで判断することになります。

    まずは、3年で投資金額の回収しその後、20%(40万円)の純利益が入ってくると考えます。

     

    投資と考える方は、それで問題ないのですが、ほとんどの経営者は業務代行など、
    人に任せずに自分でヘアカラー専門店を経営したいと思っています。

    自分の力で出店するのは良いのですが、自分のやり方での出店は危険です。

    成功している店舗の上っ面だけをマネてもうまくはいきません。

    うまくいくためには、その根底にあるノウハウやコツが大切になってきます。

    成功するには水面に見える氷山の一角ではなく、水中の氷山も見なければならないのです。

     

    ヘアカラー専門店を立ち上げる前に、あなたは上記のどんな経営者になりたいのかを明確にする必要があります。

     

    商売とビジネスの違いが分かりますか?

    あなたが求めている経営スタイルによって取り組みべきことや内容が全く違ってくるのです。
    この2つの経営は大きく内容が違います。

     A. 商売
     B. ビジネス

     

    Aの商売とは、あなたが現場にいないと成り立たない経営スタイルのこと
    Bのビジネスとは、あなたが現場にいなくてもスタッフだけで成り立つ経営のこと

     

    もう少し詳しく、感情を入れて説明しますと、

     

    商売とは、

    「『同じ釜の飯を食う仲』で俺たち仲間だよね、俺も頑張るからお前たちも頑張ろうよ!」
    「楽しくやっていこうよ!でも俺の方が立場が上だからそのあたりは、よろしくね!」

    サロンは、経営者が判断するので、システム、ルールなんていらないし、ましてやマニュアルなんていらない。
    そんなものに縛られたくないし、成功している俺の背中を見せて、スタッフを教育しているから人間力がある。

    そのスタッフの個性を大切にし気づき、おもてなしなど経営者の考えを察することが大切になる。
    最終的には、同じ行動ができるスタッフに育つと右腕と呼び名が変わる。

     

    ビジネスとは、

    経営者がその場にいなくても成り立つことです。
    つまり、『スタッフだけで営業し利益をあげる』ことが可能なのです。

    聞こえは悪いかもしれませんが、誰もが同じ言葉を使い、同じようにお客さまに伝えることができ、
    誰もが同じサービスができます。

    品質レベルは、スタッフに問わず、一定なのです。
    そして、1人1人がやるべきことや判断基準が明確になっています。

     

    最も大切なのは、システム、ルール、マニュアルなどの基本です。
    誰が見ても理解できるので、新しいスタッフが入社しても研修を受ければすぐに活躍できるようになっています。

     

    この場合の「活躍」とは、働きはじめてすぐに、
    「売上を上げることができるスタッフになる」ということです。

     

    長年勤務していたスタッフが退職しても、新しスタッフがすぐに引き継げますので
    周りのスタッフにも負担をかけず営業に困らないようになっています。

     

    商売をしたい経営者ならば、スタッフに向き合い今までの自分の人生と夢と希望だけを語ってください。
    ビジネスをしたい経営者は、スタッフに具体的な数字と活躍できるチャンスを現実にします。

    もっとわかりやすく言うと、ビジネスはお金をつくり、しっかりと手元に利益が残るようになるのです。

     

    経営者とスタッフの大きな違いが分かりますか?

     

    美容師から経営者になるには数店舗の経営をしていることになります。

    最初は、美容師として誰よりもサロンワークをしてと思いますがスタッフ人数が増えた、
    店舗数が増えたなどサロンワークが好きなんだけどサロンワークをしている時間がなくなり、
    経営者として経営に専念する立場になります。

     

    早い段階から経営者になりたい人もいると思います。
    その場合は、自分がいなくてもスタッフだけでサロンが運営できる状態を常に考えている方ではないでしょうか?
    (私は、そのタイプでした)

    どちらにしても経営者本来の仕事はマーケティングですし、数字で経営を判断します。
    そして、集客も、経営者の仕事。

    お客様をリターンさせるのはスタッフの仕事なのです。

     

    この2つのことを理解させている経営者のお店は、スタッフが活躍しやすい環境になっていますので繁盛しています。

     

    こんな経営者は失敗する

     

    ここまでは、成功しやすい経営者のお話でしたがここからが失敗しやすい(失敗する)経営者の実例をお話していきます。

    大企業であるならば社長は、従業員に顔を見せなくてもいいですが、
    数店舗しか出店していない美容室でしたら顔を出す機会があります。
    (私は、できるだけ顔を出さない経営者を目指していますが、
     まだ完全とはいえませんね。)

    ほとんどの美容師経営者は、スタッフに顔を合わせることを考えます。

    なぜそう思うのでしょうか?

    今までスタッフに対して直接指導をしてきたからです。
    自分がいなければ心配だ、、、サロンが回らない、、、何かあったら、、、など
    不安に思うからです。

    裏を返せばスタッフを信用して任せられないとなります。
    なぜ任せられないのか?

    システム、仕組み、ルールがないからです。
    あなたがいなくてもあなたと同じ判断をスタッフができないから任せられないのです。

     

    まだスタッフがいるのならマシな方です。

    セット面3~5台のサロンは、自分がメインスタイリストでサロン出店を考えています。

    スタッフがいなくても自分でなんとかできることを前提として出店しています。
    スタッフのためのサロンではなく自分のためのサロンです。

    最初は15坪くらいの広さを選びます。
    そして、自分のこだわりので埋め尽くされた、自分だけのプライベートなお部屋(サロン)で
    お客様をおもてなしすることが最高のサービスだという勘違いをしてしまいます。

     

     ✔ 自分がお気にいりの服を着てアクセサリーを付けて
     ✔ 自分がお気に入りのBGMをかけて
     ✔ 自分がお気に入りの雑貨を置いて
     ✔ 自分のお気に入りのお客様しか相手にしない
     ✔ 自分の感性、感覚があったスタッフだけしか雇わない
     ✔ 自分の思い通りに仕事の内容をその都度、変える

     

    お客様にセンスがあるのね、、、ってテクニック以外でも思ってもらい満足している。

     

    「だってそのために独立したのだから!!!」

     

    ちょっと待って下さい。。。

     

    何か大切なことを忘れていませんか?
    そうです。

    スタッフとお客様を忘れていますよね。

     

    スタッフが働きやすい環境ってどこにあるのでしょうか?
    お客様がしてほしいことお困りのことなど耳を傾けているのでしょうか?

     

    オープン最初は、オープニングスタッフとして募集をすると集まってきます。
    その集まって来たスタッフたちはオーナーのプライベートサロンで働きたいのではなく、
    自分が活躍できそうだから応募してきたのです。

     

    スタッフがやめていくのは、あなたのせいです

     

    それなのに、、、

    ✔ スタッフのためにサロンをつくっていない
    ✔ スタッフが判断できるようにルールが明確でない
    ✔ 福利厚生が充実していない

     

    だけど、いつかは、私たち(スタッフ)のことを考えてくれるのではないかと思いながら一生懸命に仕事をします。

     

    にも関わらず、オーナーからかけられる言葉は、労いでも感謝でもなく

    「なんであの場面であんな動きをするのかわからない、、、?
     もっと気を使うように、、、アンテナ張ってる?」

    「そんなんじゃダメだ、、、常識的に考えて、、、大人なんだから、、、
     休みの日に外に出て学んできて、、、」

    「できなければ練習したら、、、自分ができないから悪いんだよね、、、
     俺(オーナー)がこれだけ頑張ているのだからお前たち(スタッフ)も頑張れよ!」

     

    このようにオーナー好みの行動や考えができないと、最終的に使えないスタッフになってしまいます。
    そもそも人は他人と何も知らないのに同じ行動や考えができるのでしょうか?

     

    そこに気付かずに、

     

    ✔ 使えないスタッフはいらない

    ✔ 辞めたスタッフには根性がない、すぐに辞める、、、

     

    など相手のせいにしているのだったら何も解決できません。

    自分には全く落ち度がないのですから!

     

    そして失敗する経営者はセコイです。
    例えば、ボールペンをアスクルで購入すれば130円、100均で買うと108円です。

    大量に購入するとか毎日購入するとかでしたらチリも積もれば、、、となりますが
    年に3回程度の購入でしたら在庫として抱える、毎回アスクルで購入するなどして経営者としての時間の方を大切にするべきです。
    経営者の時間はサロンで最も高い時給なはずです。

     

    サロンワークでも経営者が他のスタッフよりも客単価が高いのは、それだけ価値があるからです。
    買い出しなど時間が取れらるものは、代行業者(変わりにしてくれる)アスクルに頼み、
    その時間を稼ぐことに使うと考えることが大切です。

    お金だけではなく時間という数字も気にする必要があるのです。

     

     

    こうやって、失敗していきます

     

    このようなセコイ経営者の心境は

    スタッフが辞めて一人もしくは、夫婦で営業になりこの先が不安だ、、、
    このままでは将来がどうなるのだろう、、、

     

    だから自分がいなくても運営できるサロンがいいな~
    ヘアカラー専門店なら技術も簡単だし内装費も安く済みそうだ。
    材料費もネットで安く購入できるしスタッフは、パートのおばちゃんを雇えばいい。
    料金を安くするから新規のお客様も集まる。

    そして、「そうだ!ヘアカラー専門店を出店しよう!」となります。

     

    この考えが失敗なのです!

     

    こうなると、、、

     

     仮に出店したとしても既存店を一人で営業し

      ▼

     ヘアカラー専門店はスタッフに任せる

      ▼

     シフトに穴が開くのでオーナーの奥さんが勤務する

      ▼

     オーナーも休みの日に手伝う

      ▼

     夫婦店みたいになる

      ▼

     スタッフは仕事しづらくなる

      ▼

     スタッフが辞める

      ▼

     オーナーと奥さんが2店舗分頑張る

      ▼

     どちらかの店舗を閉店することになる(撤退)

      ▼

     借金だけが残る

     

    こんな、負のスパイラルを生み出すことになります。

     

    身近なスタッフの管理さえできないのに、離れた場所にあるサロンのスタッフの管理ができるはすがありませんよね?

    スタッフの管理とはサロンのシステムがありルールがありマニュアルが必要です。

    そこに潤滑油として考え方の基準が大切になります。

    弊社では、3大ガイドラインと呼んでします。

     

    1. 相手に対して気持ちよく聞こえるようにする

    2.100を120にして返す

    3.どうしたらもっと良くなるのか考える

     

    この考えをベースにスタッフ同士が話をします。
    もちろん私(経営者)もです。

    『実るほど頭を垂れる稲穂かな』でなければ、スタッフはもちろん誰もあなたについては行きません。

     

    最後に、、、

    成功する人、失敗する人の違いは、『自分が』ではなく『スタッフ』『システム』に主体を置くことができる経営者です。

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